はじめの一歩の名言・名セリフ/名シーン・名場面まとめてみた!
ボクシングにラッキーパンチはない!!
『はじめの一歩』とは、1989年より『週刊少年マガジン』で連載中の「森川ジョージ」作による、ボクシングを題材とした漫画である。登場人物の多くに実在選手を投影している。「登場人物全員が主人公」という作者の言葉通り、脇役やライバル達の物語も詳細に描かれている。作者自身も実際にボクシングジムのオーナーで著名なプロボクサー達と親交があり、誌上やコミックスなどでもインタビューや応援コメントの寄せている。コミックスは120巻を超えている長期連載漫画である。
とにかく、「はじめの一歩」が名言の宝庫であることは確かです。
なんかこう、折れそうな心をぐっと背中から押してくれるような言葉です。
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✅ということで、今回は不朽の名作「はじめの一歩」の数々の名言の中からベスト10を独断で選んでみました。
10位 鷹村守と書いて なんと読む
作品中の絶対王者、傍若無人の結晶体である鷹村守ですが、要所要所で「いいこと」を言うんです。
これは苦戦する己を見てうろたえる後輩に向け、放った言葉です。
後輩に考えさせ、不安を取り除く。意外に頭がいいというか、頭が切れるキャラなんだと思います。
あまりにも常軌を逸した行動に隠れてしまってますけど。
9位 臨んで行った場所だ 孤独と言うな孤高と呼べ
一歩が世界戦の前哨戦となるはずだった「ゴンザレスとの戦い」で敗れたあとでした。
鷹村守は後輩に「覚悟」というべきものを示すわけです。
その中で出てきた言葉です。
戦い上り詰めることを決めれば、戦い勝つしかない。
そして、結果的にたどり着いた場所――
もし、そこに誰もいなくとも、それは「孤独」ではない。
「孤高」であるのだ。
こんな最高の言葉を言ってくれる先輩なんですよ。鷹村守は。
鷹村守は、すごい。
ボクシングに関して「だけ」は真摯でまともです。
それ以外はこんなですけど……
すごいですよね…笑ボクシングの時とは大違い
しかし…誰も来ません。来るわけがない。
今は、元柔道王者の接骨の先生を狙ってますが……、
万が一、鷹村守の遺伝子が先生の柔道遺伝子と結びついたら、「最強生命体」が生まれるんじゃないかと思います。
8位 取り戻したぞおっ―― 昔のオレを――っ!!
よだれを垂れ流しながらの間柴了のこの名言。
もはや人智を超えています。
沢村戦で、周りの人間の優しさから己の原点を失っていたことに気づいた間柴了の言葉です。
人間はやはり「原点に戻る」というのが大事だなぁとこの名言から思います。
強制的に思わざるを得ません。
まあ、原点はひとそれぞれなんですけど、原点に戻って、昔の自分を取り戻すこと。
迷っているときはそれが効果的だなーとは思います。
7位 カウンターのコツはなタイミングと勇気(ハート)
アジア圏で武者修行中だった宮田一郎が去り際に少年に残した言葉です。
技術もあるけど、最後は「勇気(ハート)」だという言葉です。
唸りを上げる敵の拳に、己の全体重も、魂さえも乗せて放つ「ジョルト・カウンター」。
それを完成させた後の言葉ですが、全ての行為に参考になるような気がします。
一番重要なのは「勇気」なのだと。
「勇気」というワードをどう使うか?
日本の漫画史的にも、名言の中に多くみられる言葉です。
6位:こんなもんや!
右利きでありながら、サウスポースタイルで利き腕を巧みに使って戦う茂田に勝った後の千堂のセリフです。
一歩も手玉に取られ、スパーで舐められ「こんなもんですか?」というセリフを放った茂田。
ときどき妙に目立つモブキャラはいるんですが、モブキャラかな?
と思っているとなんか立ち位置確保しているキャラもいるので、油断が無ならないのが「はじめの一歩」です。
心を破壊するまで徹底的に相手をぶちのめし、そして言った言葉が「こんなもんや!」ですわ。
はっきり言ってこの言葉で茂田は完全に壊れたかもしれません。
5位 ボクシングにラッキーパンチはボクシングにラッキーパンチはない!!
宮田一郎の父親の言葉です。
息子は、父のボクシングに心酔していて、そのスタイルを釣らぬことしているのですね。
で、宮田一郎は、父が負けたのは「ラッキーパンチ」であると思っている。
それに対し、あのパンチは消して「ラッキーパンチ」ではないということだったわけです。
優勢に見えた父ですが、その一発を狙われそして、倒されたという実感のある言葉です。
そして、偶然手を振り回しただけのパンチが「ラッキーパンチ」になるわけがない。
これは、世間、一般、多くにいえることで「ラッキー」と思うことでも、本当のラッキー、人生を変えるような「ラッキー」は、絶対になにかしらの積み上げがなければやってこないわけですよ。
最後まであがき、そのあがきに裏付けのある拳だけが「ラッキー」を呼び込むのです。
それは全てのことに言えるのではないかと思うのです。
「人生にラッキーパンチ」はないです。
もしあったとしても、それが本当にラッキーであったか、長い時間の中で分かることです。
4位 ホレた女の前でカッコつけてえ 安物(チンケ)な夢かもしれねえよ だけどオレにとっちゃ一番重要なコトなのさ!
日本フェザー級のタイトル戦で一歩を破り、世界へ再挑戦した伊達英二の言葉というか、心の叫びです。
必殺のハートブレイクショットを打つための布石を打っている最中です。
その拳が決まれば、無敵王者・リカルド・マルチネスでも沈むしかなかったでしょう。
しかしもう、伊達の拳には力など残っていなかった……
アクシデントで砕けた拳には。
ということで、伊達の戦うモチベーション、その思い。すごく正直でリアルで、心に響きます。
一度、ボクシングを引退する。
その後、我が子を亡くしそして、ボクシングに復帰する。
その生き様の原動力が「ホレた女の前でカッコつけてえ」です。
何ともシンプルでカッコいい言葉だと思います。
主人公の一歩には全然なさそうな思いですなぁ~、と思わざるを得ません。
「クミちゃんの前でカッコ……」
「アナタ!パンチドランカーなんですよ!」
「あっ…… すいません」
こんなパターンしか思い浮かびません。
3位 強いってなんですか?
この言葉は、多くの格闘技をあつかった創作物のテーマになっています。
いわく「わがままを通す力」であって、エア味噌汁作らせれば勝利とか。
しかし「はじめの一歩」ではまだ、本当の意味でこの言葉の意味、答えが出ていないと思います。
その言葉の答えを漫画史に残る名言として刻んで欲しいと思っています。
2位 才能無(ね)えヤツがあきらめ良くて なにが残るってんだよ!!
これは一歩の先輩である青木の言葉です。
「才能の無えヤツ」は自分のことです。
しかし、青木はあきらめない「あきらめない」のも才能であるとするなら彼には「才能」があるのです。
ただ「才能」というのは本当に残酷です。
数字で見える世界はまだいいしょう。
スポーツであっても100メートルを10秒切って走るのはこれは才能であるでしょう。
努力だけでは到達できるものではないです。
でも、格闘技はどうなのか? ボクシングはどうなのか?
天才が凡人に負けるということを有名な作家が言っています。
なぜならば凡人には感動あり、天才には感動がないからという説明でした。
ひとつの技を覚えるのに、凡人は何度も考え何度も練習する。
そして、達成したときに「感動」がある。
しかし、なんでも簡単にできてしまう天才はその感動を得ることができない。
そして、感動を得た凡人に天才が負けていくとのことです。
ボクシングでも才能の無い人間が何度も反復練習して身に着け、そして試合でその成果を発揮して勝利する。
これ主人公の一歩ですよ。
確かに一歩には比類なきパンチ力とそれを連打できる強靭な足腰がありました。
でも、それだけの「原始的なボクサー」とまで評される愚直なボクサーです。
そして、青木は、あらゆる手段を使って勝ちに行く。しかも本当は強い。かなり強い。
それは、諦めず常に勝利するために、あらゆることを考えてきたからでしょう。
この言葉は「あきらめない」ことを心に浸み込ませる名言ではないかと思います。
1位 努力した者が全て報われるとは限らん。 しかし! 成功した者は皆すべからず努力しておる!!
これは、どのような世界、どんなジャンルでも通用する言葉です。
ボクシングの世界だけではないでしょう。
ビジネスでも芸術でもあらゆるスポーツでもそうです。
それは、努力しても失敗することはあります。
「はじめの一歩」でもそれは描かれていますし、それで、読者を騒然とさせることもあります。
通常主人公の努力は報われるべきだからですよ。
少年漫画では。「友情・努力・勝利」なんですから。
✅まとめ
ランキング外ですが間柴戦で勝利をつかみかけ、そして敗北した木村の言葉「たった3センチの根性が俺にはなかった」はまさに「努力した者が全て報われるとは限らん」を体現しています。
人生において努力が報われるかと言えば、それは分からない。
でも、成功している人は努力している。
一見、努力していないような「才能だけで成功」しているような人もいるかもしれない。
でも、それって長い目でみて、人生の中で本当に成功者になれるのかはわからないです。
なにかしらのプロを目指している人もいるでしょう。
漫画、小説、音楽……
「なぜ、コイツが先にデビューする?」って思うこともあるでしょう。
でも、デビューすることは「成功」でもなんでもないわけです。
どんな世界でも生き残れるかどうかが勝負です。
ビジネスの世界でも同じですよね。
「成功した者は皆すべからず努力しておる」に例外がないとはいいませんけど、これは世の中の真実にかなり近い言葉でしょう。
才能の有無なんて、自分にだってわからないのに他人に分かるわけがない。
運だって、努力してなきゃ、掴むチャンスすらやってこない。
この言葉が「はじめの一歩」の中でも最高の名言で、それ以上に漫画史に残る名言ではないかと言えるのではないでしょうか。